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単身引っ越しについて

進学や就職など、新しい生活が始まる節目に、単身で引っ越しする人はたくさんいます。近年は、単身者用の引っ越しパックを用意している引っ越し社の数も増えているようで、単身者でも、比較的楽に引っ越しできるようになりました。この記事では、単身者の引っ越しについて、準備や便利なサービス、手続きなども含めて解説しています。これから引っ越しを考えているという人は、ぜひ読んでみてください。

単身引っ越しはパック料金適用でお得

単身者の引っ越しは、部屋もそれほど大きくなく、荷物の量も少ないため、各引っ越し社は軽トラックなどを用いた単身者専用の引っ越しパックを用意しています。ほとんどの場合、荷物をボックスに詰められるだけ詰め込んで、その後はそのまま転居先まで運搬してくれます。 単身者用の引っ越しパックは、引っ越しスタッフを大人数用意する必要がなく、しかも物量が少なく搬入スペースの計算が容易なため、お得な料金で提供されています。 大手引っ越し社の単身者用引っ越しパックは、パックのサービス内容と距離により料金が決められます。引っ越し先までの距離が概ね30kmを超えるか超えないかで、料金に違いが出ることが多いようです。

単身の引っ越しは荷造りも荷解きも自力でやればなおお得

単身者用の引っ越しパックでも、そのサービス内容はさまざまです。荷造りや荷解きをしてくれるサービスもありますが、これらも自力でやれば、かなりリーズナブルに引っ越しすることが可能です。荷造りや荷解きを自力でやるにしても、家具などの重量物はスタッフが運んでくれるので、それほど大きな苦労ではありません。 ちなみに、荷造りから荷解きまで、すべてを引っ越し社に依頼すると、自力でやる場合と比較して、少なくとも2万円程度は高くなります。スタッフの拘束時間が長くなるので、当然と言えば当然ですね。

単身の引っ越しは立地条件により料金が上がることもある

単身の引っ越しに限ったことではありませんが、立地条件により引っ越し料金が上がる場合があるので、覚えておいたほうがいいでしょう。4~5階建て程度はあるのにエレベーターがない古いマンションもあります。このような条件の建物は、家財の搬入作業が困難なので、料金が少し上がるというわけです。 同様に、入り組んだ細い路地の中にあるアパートなど、トラックが進入できない立地に引っ越し先がある場合も、料金が少し高くなることがあります。軽トラックなら進入可能なこともあるので、そのようなサービスが利用可能であれば検討してみましょう。

単身引っ越しに利用できる便利なサービス

単身者向けの引っ越しパック以外にも、単身者の引っ越しに便利なサービスがあります。「ゆうパック」や「らくらく家財宅急便」などの、宅配便系のサービスです。ゆうパックの場合は、タテヨコ高さの合計が170cm、重量30kg以内であれば送れます。複数個口になった場合でも割引があるので、それほど物量がない場合は、選択肢として考えてもいいでしょう。らくらく家財宅急便は、ベッドや家具などを送れるサービスです。それほど物量はないけれども大きな荷物を運ばなければならない場合は、便利なサービスだといえるでしょう。家財宅急便は、たとえば、高さがありすぎて軽トラックなどに積み込めない荷物などを送ることが可能です。引っ越しに使う車を大きくしてもらうという手もありますが、もしもこのように大きな荷物がある場合は、引っ越し社に見積りを依頼してから比較してもいいでしょう。

レンタカーを借りて自力で引っ越し?

もちろん、引っ越し社も宅配便も使わず、すべて自力で引っ越しするという選択肢もあります。単身者の引っ越し程度であれば、物量によってはレンタカーを借りて、荷造りから運搬、新居への搬入と荷解きまで、自力で十分にできるでしょう。友達に手伝ってもらえば、さらに楽に引っ越しを済ませられます。ただ、単身者向けの引っ越しパックは料金がかなり安いので、レンタカーを借りてしまうと、意外に差は大きくありません。引っ越しパックなら、少なくとも搬入までは行ってくれるので、この金額差をどう考えるかということがポイントになるでしょう。

単身引っ越しの準備

引っ越しはいい機会ですから、断捨離したり、家電製品を新調したりしてみてはいかがでしょうか。引っ越し前に物量を減らしておけば、その分、引っ越し費用を安くあげられる可能性があります。自力で荷物を梱包したり、運んだりすれば、さらに安上がりです。それでは、ここからは、単身引っ越しの作業を効率よく進めるコツをご紹介します。

できるだけ物量を減らす

引っ越し前に不要な物を処分してしまえば、引っ越し費用を安く抑えられます。家具や家電製品などは、売却が可能なものもあるかもしれないので、買い取りを行っているリサイクルショップや不用品回収業者に査定を依頼してみましょう。期待したような金額には届かなくても、物量を減らせて、引っ越し費用も抑えられるとなれば十分でしょう。 ちなみにエアコンは、取り外しにお金がかかってしまうため、新しく購入して家電店に新居まで送ってもらったほうが安くなる場合があります。

準備を効率よく進めるには

梱包も荷解きも、すべて自力でやれば引っ越し費用は安くあげられますが、作業はしっかりやらないと、大切なものをこわしてしまう可能性があります。このような事態を防ぐには、早めに準備を始めることが重要です。引っ越しの日が近づいてきてから準備を始めるのではなく、できれば引っ越し予定日の2週間ぐらい前から準備を始めましょう。 ただ、注意点もあります。早めに荷造りを始めると、梱包したダンボールを引っ越し当日まで積んでおくスペースが必要です。人がひとり、荷物を持って歩けるだけのスペースは必要なので、動線をしっかり意識して荷物を置くようにしてください。

単身引っ越しで使うダンボール

引っ越しといえばダンボールです。ダンボールがなければ、梱包作業を進められません。では、そのダンボール、どこで手に入れたらいいのかご存じでしょうか?また、どれぐらいの数のダンボールを用意すればいいのでしょうか?

単身引っ越しで使うダンボールの数

単身引っ越しで使うダンボールの数。こればかりは「人による」としか言えません。目安としては10枚ぐらい、物量が多い人は少し多めに20枚ぐらい用意しておくといいでしょう。ちなみに引っ越し用のダンボールは、引っ越し社を利用する場合は料金に含まれていることが多いようです。引っ越し社が資材セットなどの名目で販売しているケースもあります。ダンボールやガムテープなど、梱包の際に必要になるものは、Amazonなどでも購入可能なので、余分に必要な人は早めに購入しておくといいでしょう。 近所のショッピングセンターやドラッグストアに行って、処分が決まっているダンボールを譲ってもらうという方法もあります。しかし、薄手のものが多いので、重量物の梱包にはあまり向いていません。

梱包時の注意点

引っ越しや荷物を梱包した経験がない人は、ダンボールにどんどん詰め込むだけ詰め込んでしまいがちですが、それでは持ち上げられないほどに重くなってしまう場合があります。 先ほども触れたとおり、薄手のダンボールは重量物の梱包には向きません。ダンボールを組み立てる際は、底をガムテープで十字に補強すると、かなり強度が増します。

割れ物は小さいダンボールに入れる

割れ物は、大きなダンボールに入れてしまうと運ぶのが大変です。これでは高確率で落として割ってしまうことになるので、割れ物は小さく持ちやすい、丈夫なダンボールに入れます。割れ物は、緩衝材を使ってダンボールの内部で動かないようにしてから梱包しましょう。

そのほかに用意すべきもの

梱包の際は、ダンボールのほか、ガムテープ、緩衝材として古新聞やプチプチを用意しておきましょう。100均では、重量物の運搬の際に持ちやすくなる梱包用のPPバンドなども販売しているので、これを利用してみてもいいでしょう。

単身引っ越しと手続きの流れ

ここからは、手続きも含む、単身引っ越しの流れをご紹介します。引っ越しの際は役所関係の手続きがあるので、忘れずに行ってください。

引っ越し前

引っ越しの直前には役所関係の手続きを行います。ただし、同じ自治体の中で引っ越しする場合は、引っ越し後に手続きをすればOKです。 引っ越しで、これまでとは別の自治体に転出する場合は、転出届を現在居住している自治体に提出します。しかし、別の自治体に居住する期間が1年に満たない場合や、転出しても毎週末、現在の住所地(実家など)に戻ってくる場合は、転出する必要はないとされています。単身赴任の人などが利用することが多いようですが、もしも該当する場合は検討してみてもいいでしょう。 もうひとつやらなければならないのが、国民健康保険の手続きです。住民票の移動を伴わない場合は、国民健康保険の手続きは必要ありません。ほかの自治体に引っ越しする場合は、資格喪失手続きを行い、引っ越し先にて新たに加入の手続きをします。 親が加入する社会保険に加入している場合は、親の勤務先に連絡して保険証を発行してもらいます。親の国民健康保険に加入している場合は、親が居住している自治体に「遠隔地に住む学生保険証」の発行を申し込みます。 すでに水道や電気、ガスなどのライフラインを使用している場合は、これらの利用停止手続きを行う必要があります。できれば、引っ越しの1週間前までには手続きを済ませておきましょう。最近は、インターネットで引っ越しの手続きを受け付けているライフラインの会社も多いようです。 新居ですぐにライフラインを使用したい場合は、やはり引っ越し前に手続きをしておく必要があります。ほとんどの場合、インターネット、もしくは電話で手続きが可能ですが、こちらもできるだけ早めに手続きしておきましょう。3月頃の引っ越し繁忙期は特に、ライフラインの開通や開栓の依頼が混雑します。 ライフラインの手続きに関しては、人によって状況が異なるため、詳しくは現在、加入している業者に確認してください。

引っ越し当日

引っ越し当日は、引っ越し以外に以下のような手続きが必要になります。

鍵を受け取る

新居の鍵は、入居日に受け渡しを行うのが一般的です。通常は、引っ越し日よりも前の日付で入居しますが、入居と引っ越しが同じ日になる場合は、先に鍵を受け取っておかないと荷物を運び込めないので、この点については必ず確認しておいてください。入居する建物の管理会社に相談すれば、前日までに鍵を渡ししてくれることもあるようです。

ライフラインの手続き

引っ越し前に手続きを行っておけば、引っ越し当日からライフラインを使用可能です。 手続きを済ませていない場合は、新居に入居しても、すぐには水道や電気、ガスなどのライフラインを使うことができません。 手続きが済んでいる場合は、水道は、元栓を開くだけで使用可能です。電気はブレーカーを操作するだけで使えるようになります。 ガスだけが例外で、開栓作業への立会いが必要です。事前に手続きを済ませている場合は、引っ越し当日に開栓してもらうことも可能です。 引っ越しの作業が終わったら、ご近所へのご挨拶もしておいたほうがいいでしょう。あまり気にしないという人も多いようですが、お互いに顔を知っておくことは、同じ物件に住むことを考えると、とても重要です。

引っ越しのあと

引っ越したら、荷解きをしなければなりません。面倒がらずに、なるべく早く荷解きを終わらせてしまいましょう。ダンボールのまま置いておくと、結局、「あれがない、これがない」になってしまい、住みづらくなるだけです。 そのほかにやらなければならないのが、やはり役所関係の手続きです。転入した自治体への転入届の提出、国民健康保険の手続きを行います。また、スマホの契約、クレジットカード、運転免許証の住所変更なども行わなければなりません。

まとめ

単身者の引っ越しについてご紹介してきました。初めてのひとり暮らしだと、各種手続きのことなど、右も左もわからず、戸惑ってしまうかもしれませんが、面倒なのは少しの間だけです。引っ越しをスムーズに終わらせて、これから始まる新しい生活に、一日でも早く慣れましょう。